群馬県を代表する名峰・草津白根山(標高2,160m)の火口湖「湯釜(ゆがま)」周辺において、2026年10月13日に約8年ぶりとなる立ち入り規制の一部解除(試行的開放)が行われました。
美しいエメラルドグリーンの火口湖をひと目見ようと待ち望んでいた登山者・観光客も多かった中、開放開始からわずか1週間後の10月19日(月)をもって試行的開放が急遽中止(10月20日以降は再閉鎖・立ち入り禁止)となりました。
📌 この記事の3行まとめ
- 草津白根山(湯釜周辺)は10月20日(火)より再び立ち入り禁止へ。
- 原因は火山の活発化ではなく、過密・渋滞による「有事の避難動線確保の破綻」。
- 国道292号の通行は可能だが、駐停車や路肩からの見学は厳禁。
現在、火口周辺へのアプローチ(登山道・見学用展望台・山頂駐車場)は完全に閉鎖されています。
※今回の閉鎖は「火山警戒レベル引き上げ」によるものではなく、「現場の過密状態による安全管理上の判断」による緊急措置です。
約8年ぶりの開放から急遽閉鎖までのタイムライン
今回の開放から閉鎖決定までの大まかなタイムラインは以下の通りです。
火口周辺の長期立ち入り規制
2018年1月の本白根山噴火および湯釜周辺の火山活動活発化に伴い、山頂エリアへの立ち入りが全面禁止に。
噴火警戒レベルが「1」へ引き下げ
地震活動等の低下を受け、気象庁が噴火警戒レベルを「1(活火山であることに留意)」へ。志賀草津高原ルート(国道292号)の夜間通行止め等も緩和。
約8年ぶりの「試行的開放」がスタート
安全ガイドの配備・避難シェルターの確認を経て、11月8日までの期間限定(10:00〜15:00)で西側登山道・展望台を試験的に開放。
開放の急遽中止を発表(翌日より再閉鎖)
想定をはるかに超える混雑と道路渋滞により、有事の際の避難計画維持が困難と判断され、即座の中止が決定。
なぜわずか1週間で閉鎖に至ったのか?
草津町が公表した中止理由は「火山警戒レベルの上昇」ではなく、「活火山における有事の避難動線・安全体制が担保できなくなったこと」です。
駐車場待ちの車両列が国道292号上で長距離にわたり滞留。活火山である以上、万が一突発的な噴気や小噴火が発生した際にパトロールカーや救急・消防等の緊急車両が通れず、登山客を速やかに避難誘導できないリスクが極めて高まりました。
国道292号は群馬と長野を結ぶ重要ルートです。観光渋滞によって一般車両や生活・物流の通行に大きな遅延が生じ、地域インフラとしての機能を圧迫しました。
現場では当初予定の3倍以上の人員を動員して誘導を行いましたが、トイレ待ちの長蛇の列や衛生面の悪化など、既存の受け入れ能力を大きくオーバーしてしまいました。
今から訪れる人が知っておくべきこと(現状の可否)
- 国道292号のドライブ通行(群馬〜長野間の通過は可能)
- 草津温泉街や周辺の一般観光スポットの利用
- 湯釜展望台・西側登山道への立ち入り
- 山頂駐車場の利用
- 国道292号の路上駐停車・路肩見学(極めて危険なため厳禁)
- 本白根山方面のトレッキング(継続閉鎖中)
今後の見通しと再開について
例年11月上旬からは志賀草津高原ルート自体が冬季通行止めに入るため、今年度(2026年秋)の再開放はありません。
来シーズン以降の開放に向けては、行政・警察・消防などによる協議が行われ、「事前予約制の導入」や「マイカー規制・シャトルバス運行への切り替え」など、混雑をコントロールし安全な避難体制を維持できる抜本的な仕組みづくりが検討される見込みです。

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